ohgassoのLife Hack Report

雑記的に記事を投稿します

夜空を見上げて:宇宙の話し

138億年の旅

夜空を彩る星たち

晴れた日に夜空を見上げると、季節や場所によってはたくさんの星を観ることができます。
ほとんどが恒星(自分で光っている星、太陽など)ですが、よくよく目を凝らすと別のものも発見することができます。

月(地球の衛星で、太陽光を反射して輝いています)や惑星(太陽の周りを回る地球の仲間で、やはり太陽光を受けています)はもとより、人工物(人工衛星国際宇宙ステーションなど)、彗星(ごくまれに現れます)、銀河・星団(恒星の集団)、星雲(宇宙空間に浮かぶガスの塊)、流星(宇宙空間を漂う塵が地球に接近したときに流れ星となって現れるもの。時折○○流星群として話題になります)、矮星(「わいせい」と読みます。星が死んだあとにできるもので、白色矮星などがあり、弱い光を出すものがあります)などです。

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宇宙を眺めるということ

太陽と地球の距離はおよそ1億5,000万km、光は秒速30万kmで進むので、太陽の光は地球に届くまでおよそ500秒(8分20秒)かかります。

今空を見上げて太陽を眺めても(直視は気をつけて!)、今この瞬間の太陽は我々には絶対に観ることができません。見えるのは500秒前の太陽の姿です。

太陽系に比較的近い距離にあるプレアデス星団(すばるという名前で有名)は、地球からおよそ450光年の距離があります。
そうなると今夜見上げた夜空のすばるは、450年前にすばるから出発した光が、今ようやく私たちの地球にやってきたことになります。日本では豊臣秀吉などが活躍している室町時代から戦国時代に移行する時期ですね。

肉眼で観測できる一番遠い星を調べました。国立天文台の記録によると、地球から1万6000光年離れた「カシオペヤ座V762」が肉眼で見える最も遠い星ではないかとの記述です。
ということは、夜空に「カシオペヤ座V762」を見つけることができたなら、
私たちは1万6,000年の過去を直接目にすることになります。

現在世界最古と考えられる土器の一つが、青森県大平山元Ⅰ遺跡の縄文土器で、放射性炭素年代から推定すると、約1万6,000年前のものだそうです。
この土器が作られた頃に「カシオペヤ座V762」から放たれた光が、ようやく現代の私たちに約1万6,000年前の姿を見せてくれているのですね。
そう考えるととても不思議な気持ちになります。

いまだに猫型ロボットによるタイムマシーンの出現は確認されていませんが、夜空を眺めるということは宇宙の過去を眺めていることになる、夜空がそのままタイムマシーンと言えなくもないですね。

ビッグバンと私たち

宇宙が誕生する前、とてつもない超高温・高密度の火の玉のような状態の物質がありました。これが138億年前に大爆発を起こした「ビッグバン」で、宇宙誕生のきっかけとなったと考えられています。

その後、とてつもない速さで宇宙は拡大を続けるのですが、現代の宇宙科学で考えられているのは、ビッグバンからおよそ40万年経ったころ、じょじょに宇宙の温度が下がり、ようやく原子核が電子を捉え、水素をはじめとする様々な原子が誕生し、そして星の元になるガスが生まれ、恒星ができ、銀河ができ、やがて現在の宇宙の姿が形作られていったのです。そして今から46億年ほど前に、ようやく私たちの太陽系が形成され始めます。そして約45億4,000万年前に地球が誕生したといわれています。

地球から46億光年離れた星に住む少年が、太陽系方面に望遠鏡を向けると、そこには誕生したばかりの太陽系、そして私たちの地球が映っていることになります。

ビッグバンは、量子論からすると無数に発生するとされていますが、私たちの宇宙に限れば後にも先にも1度限りです。
この宇宙は1度限りのビッグバンを今でも拡大し続けているのです。そう1度限りなのです。

何が言いたいのかというと、星も太陽も全ての生物も、この宇宙のあらゆるもの、無生物も原子も陽子もチリも光も何もかも全てが1度限りのビッグバンを起源として誕生していることです。


この私たちの宇宙の質量は、宇宙誕生以来1mmも1gも変化がないのです。


星も誕生し、人も誕生します。
人類は地球誕生以来、初めて70億人を突破しました。

地球誕生後、人類は何人死んだのでしょう。絶滅した生物、爆発した星、誕生した星や銀河、この宇宙の中にあるもの(いるもの)は、変化し続け形を変えますが、宇宙全体では質量は増えても減ってもいないのです。

138億年彼方の星も、私たちも同じ宇宙で姿を変えて生き続けているのですね。